自分がどんな仕事がしたいか、
わかっているあなたも
わかっていないあなたも
こんにちは。
蜘蛛の形をした雲を見てニヤリとし杉田です。
1週間お疲れさまでした!
えーと、私、日々のセラピーの中で、「どんな仕事がしたいかわからない」というご相談を受けることが多いんですけど、
同じ「どんな仕事がしたいかわからない」というご相談でも悩んでいるポイントは人それぞれ違うので、それを「質問をしてくこと」で明らかにしていくわけですけど、
今回のブログは、そのプロセスの中で
私が使う「質問」と、その「質問」に対してクライアントさんからよく言われること
をご紹介したいと思います。
えーと、私、「どんな仕事がしたいかわからない」という方に対して、
「レストラン行った時、食べたいものが選べますか?」
って質問することがあるんです。
この質問、どういう時にお聞きするのかというと、クライアントさんに、「どうしたいですか?」のような、「先の希望を聞く質問」をすると
固まってしまうクライアントさんて、いらっしゃるんですね。
セラピー中、あまりにもそういうことが頻発した時、
「レストランに行った時、食べたいものが選べますか?」
ってお聞きすることがあります。
すると、中には、
「選べないです。自分が何を食べたいかわからないので、一緒に行った人が食べるものを聞いて、なんとなく決めたりします。
コンビニでパン1つ買うにしても、どれが食べたいかわからなくて、30分かかっても決められないことがあります」
みたいな話をさせることもあるんですよ。
この「パンが決められない話」って、「どのパンにしようかなぁ」みたいな感じで、時間をかけて、楽しみながら選んでいるのとは違って、
「エッ、私って、どのパン食べたいんだろう?ん?そもそも本当にパンを食べたいのかな?」
みたいな感じで選べないんですね。
なので、こういう方は、「どんな仕事がしたいかわからない」以前に、
生活全般で、「自分が何を欲しているかわからない」状態
の可能性があるんですよ。
つまり、「自分で自分を感じられていない」んです。
そんな方にセラピーの中でいくら
「どんな仕事をしたいですか?」
「何に興味がありますか?」
「何をしている時が楽しいですか?」
みたいな話をしても、全然出てこないし、たとえ何か言えたとしても、
「自分が本当にそれが楽しいんだかわからない」みたいな話になっちゃうんですよね。
なので、そういう場合は、「仕事で何をしたいかわかるようにする」ことからは、いったん離れて、
「自分の欲求を感じることができる」ようにサポート
していきます。
あ、他にもそんな感じの質問のバリエーションとして、
「小さい頃、読書感想文、書けましたか?」
っていう質問をすることもあります。
この質問をすると、
「あ、大の苦手でした。(笑) 自分の意見が全然ないので、いつもあらすじを書いてゴマカしていました(笑)」
みたいな話をされる方がいらっしゃるんです。
これって、「ちょっと読書感想文が苦手」とかそういうレベルではなく、本当に「全く書けない」みたいなんですよ。
こういう方も、「仕事で何がしたいかわからない」以前に、小さい頃から、「自分の意見を持てていなかった」可能性もあるんですね。
つまり、「自分で考えられない」わけです。
なので、そんな時は、他にもいろいろ質問をしながら、
「そのトピックだけ、たまたま興味がなくて意見がないだけなのか?」
「自分の意見を求められると、頭が真っ白になって、本当に訳わからなくなってしまうのか?」
「本当は意見があるのに、「人から○○と思われるような気がして」言葉にできないだけなのか?」
そんなことを見極めつつ、その方が引っかかっているところをサポートしていきます。
あ、で、まとめますと、ここでにご紹介した「2つの質問」にひっかかってしまう人って、もちろん「どんな仕事がしたいかわからない」と悩んでいるわけですけど、それ以前に、
「自分を感じられないこと」
「自分で考えられないこと」
に、ひっかかっている可能性もあるんですよね。
(この2つが同時に起こっている人もいます)
(「考える」と「感じる」の違いはコチラからどうぞ)
あ、で、実際にセラピーで、この「2つの質問」をすると、
「レストランに行った時、食べたいものが選べますか?」
「はい。それは選べます」
「小さい頃、読書感想文、書けましたか?」
「なんとか書けました」
みたいな感じで、ほとんどの方は、この質問にひっかからないんですけど、クライアントさんが、
「レストランのメニューは数が決まっているから選べるけど、仕事って、起業することも含めたら、無限だから選べない」
みたいな話をされることってあるんですよ。
確かに仕事は無限ですよね。
でもそうなるとですね、
「世界中にある食べ物はほぼ無限なのに、なんであなたは、スキな食べ物が言えるのか?」
パートナーがいる方だったら、
「世界中にいる男性 or 女性はほぼ無限なのに、なんであなたは、そのパートナーを選べたのか?」
って話になるんですよね。(笑)
なので、「やりたい仕事」だって、たとえ世の中の仕事が無限だったとしても、
スキな食べ物が言えるように、
パートナーを選んだ時のように、
選べる時って、そんな感じて選べるんですよ。
あ、それから、
「レストランのメニューは数が決まっているから選べるけど、仕事って、起業することも含めたら、無限だから選べない」
みたいなことを言う方って、「興味がある仕事」があっても、
「その仕事をずっと続けられるかわからないから、やれない」みたいなことも、よく言われるんです。
でもですね、たとえば結婚だって、
結婚式に自分の大切な人をたくさん呼んで、みんなに祝福してもらいながら、泣きながら「2人で幸せになります!」とか宣言しても、日本では、3組に1組は離婚しているわけですよね。(笑)
ということは、結婚前に、
どんなにラブラブだったとしても、
どんなに「この人だ!」と思っても、
どんなに「この人と一生を共にする」と固く決意したとしても、
別れる時は別れちゃうわけですよ。
それと同じで、仕事に就く前に、
どんなにその仕事に興味があっても
どんなに「これこそ自分のやりたい仕事だ!」」と思っても、
どんなに「この仕事をやっていく!」と固く決意したとしても、
辞める時は辞めちゃうと思うんです。
なので、仕事をやる前から、「その仕事が本当にスキかわからない。ずっと続けられるかわからない」みたいなことを言っている人って、
「事前に答えが出ないものの答えを求めている」わけですから、
そう言っている限りは、その人は、「やらないですむ」わけですよね。
もしかして、そういう人って、
「やりたい仕事」を探しているのではなくて、「うまくいく仕事」を探しているとか
「そんな平凡なことが私のやりたいことだなんて、認められない!」と思って、他を探してばかりいるとか、
そんな可能性もあるのかなって思うんです。
でも人生ってわからないのは、
「本当はやりたい仕事があったけど、妻も子供もいて食べていかないとならなかったので、その仕事をあきらめたけど、私は今、幸せです」
なんて人だって、世の中に山ほどいると思うんですね。
となると、「やりたい仕事ができたからって、必ず幸せになれるとは限らない」わけですよ。
ホント人生って「答え」がないですよね。(笑)
では最後に、私のスキなジョゼフ・キャンベルの言葉をご紹介して、今回のブログを終えたいと思います。
冒険こそが冒険の報酬です――が、それには必ず危険が伴う。
よい方向と悪い方向という両方の可能性があるけれども、
どれもコントロールできないものです。
それでは今回はココまでにします。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
また次回お会いしましょう!