9人に無視され続ける世界の先に

 

最近、「いいな」と思う文章に

出会ったあなたも
出会っていないあなたも

こんにちは。

外国人観光客がお寺の写真を撮っているところに私が写り込み日本情緒を出すことに貢献し杉田です。

1週間お疲れさまでした!

 

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えーと、私、ツイッターをやっておりまして、毎日、フォローしている方のツイートを読んでるんですけど、

そんな中、最近、私の知り合いの方が、とても良いツイートをされていたので、

今回、それをご紹介したいと思います。

あ、その方、息子さんがいらっしゃるんですけど、以下は、その息子さんについて、つぶやいたものです。

 

うちの子、すごい。外出したらあいさつしまくる。声かけまくる。
でも、ほとんど流され、応えてくれるのは5人に1人とかそんなもん。
で、家に帰ったらその1人との話を楽しそうにしている。
私は、1人でも感じ悪い対応をされたら、それだけで一日が台無しになった気持ちになる。この差。

 

フォーカスを当てる場所が違うだけで一日の印象はこんなにも違う。
私なんて、昔のイヤな出来事まで引っ張り出して「嫌だなあ」を味わっているのに、うちの子は応えてくれなかった人のことなど頓着しない。
楽しくおしゃべりできた人との会話だけ反芻する。楽しそう。

 

うちの子は人懐っこい。
でも、「自分が拒否される」ということを知らないわけじゃない。
むしろ逆。
彼は、5歳くらいの時に、次々にやってくる下校途中の大学生に声をかけ続けるという300人切りやったことがある。ほぼ無視されてた。
反応してくれるのは10人に1人。

 

彼がもっと小さい頃は、1人の人に執着してかまってもらおうとしてた。
でも、たくさんの人と触れ合うにつれて、見極めとあきらめが早くなった。
彼は世界が自分に微笑まないのを知っている。
でも、10人に声をかければ、その中の1人が微笑んでくれることも知ってる。

 

彼は「9人に無視され続ける世界」の先に、「1人が微笑んでくれる世界」があるのを知っている。
彼はすべての人に微笑んでもらおうなんて思ってない。
自分は「微笑んでくれたらいいのにな」とは思っても、それが叶わないことを体験的にわかってる。

 

彼は毎日「微笑んでくれる10人目」を探し続けているのだ。
そしてそれは、「たいがい」出会える。
たまに出会えない日もあるのだけど、そんな日はやっぱりガッカリするみたい。
でも、今までの数千人とのふれあいが、そのガッカリを薄めてくれるのだろう。寝たら忘れる。

 

それに引き替え、私はいい年した大人なのに、「微笑まなかった1人」で「その日を台無しにされた」気になっている。
他者に期待して、他者に甘えて、他者に依存しているのはどっちだ。

 

損得で考えたら
「確率10%」は「やらないほうがいい」
ことかもしれない。

 

だが、彼にとっては
「10人に声をかければ、微笑んでくれる1人に出会える」
「だったら10人に声をかければいい。」
というだけの話なのだよなあ。

 

ちなみに、現在「5人に1人」くらいの確率で反応を得られてるのは、彼の膨大なリサーチの結果
「じいちゃんばあちゃんの方が反応が良い」のがわかって声をかける人を選ぶようになった結果。
若い人を含めての全年齢を対象にしたら、「10人に1人」くらいの確率になる。

 

300人切りのとき、私は最初止めようとした。
我が子が無視されたり変な目で見られるの、辛かったから。
でも、子は行きたがった。
だから、一度とことんやるしかないんだな、と覚悟した。
残酷だけど「世の中には、優しい人ばかりじゃない」と知るのも必要なのかと。

 

約30分、私は離れたところで涙ぐみながら見守ってた。
傷ついて戻ってくるであろうわが子を、抱きしめて慰めてやろうと思ってた。
でも、うちの子は人が途切れてから、ニコニコしながら戻ってきた。

 

私は9人に無視されるわが子の姿に傷ついていたけれど、子は1人に応じてもらった喜びでピカピカしてた。
おそらく、私はその時はじめて「ああ、この子は私とは違う人間なのだ。
私とは違うやり方で、人生を形作っていく人間なのだ」と認識したと思う。

 

私は「無視する9人」にフォーカスしてしまうけれど、子は違う。
見てる方はしんどいけれど、うちの子はこのままがいいんだな、と思った。
うちの子のコミュニケーション能力はもともと低めなのだけど、数年間見守ってきて思うのは、量が質を生むのだなあということ。

 

学校の先生は、うまくいかないことが多くても気持ちの切り替えが早く前向きなうちの子を「たくさん褒めて育ててらっしゃるんですね」と言ってくれた。
そのときはうれしいけれど、的外れな気がして、でも言葉にならずにモヤモヤしていたけれど、たぶん、こういうことだ。

 

好きなことがたくさんあって、たいてい上機嫌で、ニコニコ人懐こいうちの子をみたら、「300人のうち270人に無視され続けた経験を持つ」なんてわからないよなあ。
でも、彼の世界観を支えているのは、そういった体験なんだ。

 

「上機嫌な人は依存していない人」というツイートを見て、まっさきに浮かんだのが、うちの子だった。
依存していないように見える人というのは、数千人の人に対して依存している人なのかもしれないな、と思う。

 

今日は良い事を書きすぎた気がするので、バランスを取ろう。
うちの子はクレヨンしんちゃんリスペクトで、隙あらばおしりを出し、替え歌の歌詞をすべて「おしり・おっぱい・うんこ・ぶりぶり」で埋め尽くすのがマイブームな小2男子ですよ…。

 

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いやぁ、イイつぶやきだなぁ。
そして、息子さん、スゴイなぁ。

このつぶやきの中に、いろいろなテーマが含まれていると思うんですけど、

私が一番思ったのは、

やっぱり人は、「他人がどうだから、私がどう」ではなく、

「自分で自分をご機嫌にする」
「自分で自分を幸せにする」

ってことをしなくちゃいけないんだよなぁってことでした。

セラピーやってると感じるんですけど、

「他人に自分を幸せにしてもらおうと思っている人」

「自分の問題を、自分は何もせずに、他人に解決してもらおうと思っている人」

って悩むんですよ。

他人にそういう期待をしていると、結局、相手に、

「なんであなたは、私の望むようにやってくれないの!」

ってなっちゃって、怒ったり、悲しんだり、いつもガッカリすることになるんですよね。

他人はあなたの期待にこたえるために、生きているわけじゃないのに。

 

それでは今回はココまでにします。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
また次回お会いしましょう!

杉田 隆史

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