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うまく話せない人の内側で起きていること

うまく話せるあなたも、うまく話せないあなたも、こんにちは。
心理セラピストの杉田隆史です。

 

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えーと、このブログは、「うまく話せない」っていうキーワードで検索されることが多いようなんですね。

あ、もしかして、あなたもそうですか?

そのせいか、私のところに、「うまく話せない」というご相談に来られる方がたくさんいらっしゃるんですけど、今回は、そんな中でわかってきたことをまとめてお話したいと思います。

 

うまく話せない人の相談の中でよく起きること

「うまく話せない」という方が相談に来られると、よくこういうやりとりが起こります。

質問に対する答えが全て「ワンフレーズ」、または、「具体的に話さない」

クライアントさんとこんなやり取りになることがあります。
(以下、「ク」はクライアントさん、「杉」は、私、杉田の略です)

杉 「今日はどんな悩みを扱いたいですか?」

ク 「・・・・・人のことを気にしてしまいます」

杉 「具体的には?」

ク 「会社とかで」

杉 「会社でどんなことが起きているんですか?」

ク 「・・・・・周りとうまく話せません」

こんな感じで、質問にワンフレーズしかお答えいただけないか、

もしくは、質問にもう少し長めにお答えはいただけるけど、内容がすごく抽象的というか、フワッとしていて、ぜんぜん具体的な話にならない方っていらっしゃるんですね。

で、自分の悩みをうまく説明できない。

そういう時、私は、

「自分のことが知られると、相手からどう思われる気がしますか?」

ってお聞きします。

すると、

「相手から否定されるんじゃないか」
「相手から嫌われるんじゃないか」
「相手を怒らせるんじゃないか」

「相手にバカにされるんじゃないか」
「相手からダメな人だと思われるのではないか」
「相手からできない人間だと思われるのではないか」

「相手に空っぽな人間に思われるんじゃないか」
「相手にヘンな人に思われるんじゃないか」
「相手からつまらない人間と思われるのではないか」

「相手をガッカリさせてしまうんじゃないか」
「相手を傷つけてしまうのではないか」
「相手から見捨てられるんじゃないか」

みたいなことをクライアントさんが言われるんですよ。

だから、「なるべく自分の情報を出したくない」から、言葉が少なくなるんですね。

なので、私が、

「もしかして、そう思ってしまうことが悩みですか?」

ってお聞きすると、クライアントさんがハッとしたり、涙を浮かべることがあります。

本人が、そういう悩みを抱えていることに気づいていないんですよね。

本人の自覚としては、「うまく話せないこと自体」が問題だと思っている。

 

質問に答えるまでの時間が長い

「うまく話せない」という方とやり取りすると、私が簡単な質問しても、答えるまでにすごく時間がかかるという方がいらっしゃいます。

そんなふうになる方には、以下の3つのことが起きていることが多いです。

 

①話す前にフィルターにかけている

この「話す前にフィルターにかけている」というのは、

その方の中に「質問の答えはある」のに、そのままポンと答えてしまうと、何か悪いことが起きるんじゃないかと思って、

自分の中で話す前にフィルターにかけて、1つ1つの言葉をチェックしているんですね。

なので、そのチェックしている間に時間がたってしまうから、質問に答えるまでの時間が長くなってしまうみたいなんです。

こういうことが起きている方に、私は、

「質問にそのままポンと答えてしまうと、どうなると思いますか?」

ってお聞きすると、

やはり先ほどと同じように、

「相手から◯◯と思われるんじゃないか」
「相手を◯◯してしまうんんじゃないか」

みたいなことを言われます。

 

②自分の内側に言いたいことはあるけど、それを言語化するのが難しい

自分の内側に言いたいことはあるけど、それを「言葉で」うまく表現できない方って一定数いらっしゃるんですね。(その分、視覚的、身体感覚的に表現するのが得意だったりする)

あ、この話は説明がちょっと長くなってしまいますので、詳しくは、以下の記事をどうぞ。

言葉をうまく話せない人が持っている才能

こういうタイプの方から教えていただいたことがあって、自分の中に言いたいことがあっても、

脳内 → (翻訳)→ 自分の言葉に変換 → (翻訳) → 人に伝わるように言葉を変換

みたいに、自分の思ったことを2回も翻訳しないといけないから質問に答えるのに時間がかかるんだそうです。

この話をすると、「すごくわかる!」という方がいらっしゃいます。

このタイプの方が個人セッション(心理セラピー)にいらっしゃると、私は「あるお話」をします。

するとクライアントさんは、「楽になりました!」と、妙に納得しながら、時に笑いながら、時に泣きながら言われます。

私はその瞬間がスキなんです。(笑)

 

③頭が真っ白になっている

クライアントさんをいくら待っても質問の答えが返ってこない時、

「今、○○さんの中で、何が起こっていますか?」

ってお聞きすると、「真っ白です」とか言われることがあります。

こういう「真っ白」が頻発する時は、このブログで言う、

「成長が止まっている人」

の可能性があるのかなと思ったりします。
(このタイプの方にも私は「あるお話」をします)

こういう方は、質問に答えるまでに時間がかかるというより、「自分で自分の考えていることがわからない」わけですから、「話しようがない」んですよね。

以上、3つが「質問に答えるまでの時間が長い」という方に起きていることです。

 

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うまく話せない人が本当に悩んでいることは?

ここまでお読みいただいて、もうおわかりになるかもしれませんが、多くの「うまく話せない人」が本当に悩んでいることって、「うまく話せないことそのもの」というよりは、

自分が話すと、「相手から○○と思われるんじゃないか」と「想像してしまう」こと

だったりするんですよね。

その証拠に、私が、「うまく話せない」というクライアントさんに、

「もし話すのがうまくなったら、あなたの悩みは解決しますか?」

ってお聞きすると、

「・・・いや、解決しないと思います」

なんて言われることが多いんです。

なので、「うまく話せない」と悩んでいる方は、

自分が話すと、「相手から○○と思われるんじゃないか」と「想像してしまうこと」という「本当の悩み」さえクリアになれば、別にうまく話す必要はないのかも?

ってことなんですよね。

 

うまく話すコツは、自分の内側を正直に実況中継すること

そうは言っても、「やっぱりうまく話せるようになりたい」という方もいらっしゃると思いますので、「うまく話すコツ」もお話したいと思うんですけど、

例えばですが、

「初対面の人とたくさん会わないといけないパーティーに行く」

なんていう状況があったとしますよ。

そんな時、きっと「うまく話せない」という方は、「みんなと何を話せばいいかわからない」ってなると思うんです。

でも私は、「そう思っているあなたは、話すことありますよ」って思います。

「私、こういう初対面の人が多い場所だと、 なに話していいかわからなくなるんですよ」

って言うことが、その場所で「話すこと」ではないでしょうか。

要は、

うまく話すコツは、自分の内側を正直に実況中継すること

じゃないかと思っています。

他にも、

「あなたと初対面なので、良く思われようとして何か気の利いたこと言おうと思ったんですけど、全然浮かびませんでした(笑)」

「正直に話し過ぎて、あなたに引かれたんじゃないかと思って、ちょっと凹みました。 この後2時間、私、どうすればいいんでしょう(笑)」

とかも言えるんじゃないかな?

もちろんこう言って、相手から「引かれる」こともあるかもしれないけど、

「私もそうです!初対面の人と話せないんです!」

なんて言ってくれる人が1人でもいたら、うれしくないですか?
人って、そういう会話から仲良くなるんだけどな。

そういうのって、「自分が出したら、相手も出してくれる」わけですよね。

でも、「うまく話せない人」って、いつも自分が思ってもいないことを話そうとするんですよ。

それって、真っ白な台本に、瞬時に自分でセリフを書くようなものだから、とても難しい作業だと思うのですが。

ただでさえ話すの苦手なのに、そんなことできるわけないと思うんだけどなぁ。

で、そういう「自分の内側を実況中継するってことを繰り返していくと、「あ、自分が話したいことを話しても大丈夫なんだ!」っていう成功体験もできますから、

そういう体験が積み重さなると、自分の心が溶けて、前よりラクに人と話せるようになると思うんですよね。

 

うまく話すことよりも大切なこと

私、コミュニケーションで、「うまく話す」ってことよりも何が大切なのかというと、

「自分の内面と外面に不一致がないこと」

だと思うんです。

コレ、どういうことかというと、たとえば、あなたが買い物に行く時とかに、その店の店員さんと話すことがあると思うんですけど、

店員さんによっては、どんなにあなたに愛想よく笑顔で話しかけてきても、「なんか売りつけられているような感じ」がすることってありませんか?(笑)

これって、「不一致」なんですよね。

要は、店員さんは、本当は「売ること」に関心があるのに、「あなた」に関心があるようなフリをするから、「店員さんの内面と外面に不一致」が生じていて、そこにあなたが違和感を感じるわけですよ。

でも、店員さんでも、自分たちの商品の良い所も悪い所も隠さずに伝えてくれたりして、自分のこと本当に考えてくれているような人だと、その店員さんから買いたくなったりしますよね。

それから、友人と接している中でも、どんなに明るく楽しそうに話していても、その言葉とはウラハラに、

「なんか信用ならない」
「こちらのことなんて気にしてないような気がする」

とか感じることってありませんか?

こういうのも「不一致」なんですよね。

つまり、「内面と外面に不一致」って、「自分で思っている以上に、相手にバレている」わけですよ。

人は、言葉より、態度のほうに、隠せないものが出ちゃうんですよね。

なので、うまく話せない方がよくやってしまう、

「人とうまく話そうと思って、何とか話題を作ろうとする」

みたいなことって、相手にしてみれば、あなたの言葉とはウラハラに、

「純粋に話したいと思っているわけではなく、無理に話そうとしている」

「自分自身がうまく話せるかどうかに関心がいっていて、私に関心を持ってもらえてない」

とか、その「不一致」が伝わってしまったりするわけです。
そうなると、相手もどこか違和感を感じるわけですよね。

なので、コミュニケーションでは、「うまく話せない」ことより、こっちの「不一致」の方が問題だと思うんですね。

 

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うまく話せない人は、どのように楽になるのか?

先ほど、私、

「うまく話せない」と悩んでいる方は、自分が話すと、「相手から○○と思われるんじゃないか」と「想像してしまう」ことという「本当の悩み」さえクリアになれば、別にうまく話す必要はないのかもってことなんですよ、

なんてお話しましたけど、

実際に私のところで「うまく話せない」って悩んで相談に来て、その後元気になった方たちを拝見していると、

「誰もうまく話せるようになっていない」

んですよ。(笑)

ただ、クライアントさん、いろいろ過去に傷ついているところがあるので、そこが心理セラピーで癒されると、

「うまく話せない自分でもイイか」って前よりも開き直れるようになるんですね。

すると、その方は、

「気の利いた受け答えができるようになる」
「面白い話ができるようになる」
「雑談がうまくなる」

みたい方向で、「うまく話せる」わけじゃないんですけど、前よりも緊張感がなく話せるようになったり、「自分の気持ち」をもう少し言えるようになったり、なんてことが起きるんです。

話し方はそのままだけど、そんな自分にもOK出せるというか。

なので、「うまく話せない」という悩みって、全部が全部、「人前でうまく話せる方法」みたいな本を読んで「うまく話すこと」を身に付けることだけがゴールではないってことなんですよね。

 

さ、どうでしょう?

あなたの悩みは、本当に「うまく話せないこと」ですか?

それとも、「人から◯◯と思われるんじゃないかと想像してしまうこと」ですか?

 

それでは今回はココまでにします。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
また次回お会いしましょう!

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