大人になって、親にお金をサポートしてもらったことが、
あるあなたも
ないあなたも
こんにちは。
家で半袖Tシャツと短パンとの上にバスローブを着ていたら「季節感がわからない」と言われ杉田です。
1週間お疲れさまでした!
えーと、みなさんのまわりに「親がお金持ち」の人っていますか?
あ、私の知り合いにも何人かそういう人たちがいて、親が地主だったり、親から相続でもらった土地にアパートを建てて大家になったりして、悠々と暮らしているんですよ。
で、先日、妻とそんな人たちのことを話していて、「羨ましいよね」とか言ってたんですね。
でもフと思ったのは、たしかに羨ましいけど、「もし自分がお金持ちの親からサポートしてもらえる立場だったら?」って想像してみたら、
「今よりも人生の幅が狭くなってたんじゃないか」
って思ったんです。
これどういうことかというと、
人が行動する動機って、
欲求を満たすため 「○○したい!」
苦痛から逃れるため 「○○になったらマズイ!」
のどちらかしかないんですけど、
お金持ちの親からサポートしてもらえる立場だったら、お金である程度トラブルを回避できちゃうから、
「○○になったらマズイ!」って 苦痛から逃れるために動くことが少なくなると思うんですね。
たとえばですが、私が昔、引きこもっていた時、もし私の親がお金持ちで「大変そうだから毎月20万円あげる」とか言ってきてたら、私はもっと長く引きこもっていたと思うんですよ。
それに自分の人生を「なんとかしないと!」っていうモチベーションも薄れるだろうから、きっと心理セラピストとして食べていくことなんて実現できなかったと思うんですね。
人が行動する動機は、「快楽を求めるか」、「苦痛から逃れるか」のどちらかしかない。前者が多い人を「ポジティブ」、後者が多い人を「ネガティブ」と人はいう。だから、「ポジティブ」が良くて、「ネガティブ」が悪いということはない。単なる動機の違いであって、どちらもしっかり「行動」している。
— 杉田隆史 - 心理セラピスト(悩んでいない人の悩み相談) (@takashisugita) June 24, 2021
要は、 苦痛から逃れるために動くというのも、れっきとした1つの「行動」であって、それをしている最中はツラいですけど、
後になって振り返ってみると、そうやって「行動」することが増えたことで、思いもよらない出来事や人に出会ったりもして、人生を豊かなものにしてくれたなって思うんです。
だから、もし私がお金持ちの親からサポートしてもらえる立場だったら、お金である程度トラブルを回避しちゃって、 苦痛から逃れるために動く機会が少なくなるだろうから、「行動」が減るし、
あまり私、「○○したい!」って、 欲求を満たすためにガンガン動く人間でもないので、「今よりも人生の幅が狭くなってたんじゃないか」って思ったんですよね。
あ、でもここまでの私の意見、だいぶ偏見に満ちてますよ(笑)
ちゃんとした人は、引きこもっている時、たとえ親から毎月20万円もらっても、早く引きこもりから抜け出せるだろうし、親からどんなにお金をサポートされても、良い人生を歩めると思うんです。
でも私のようなポンコツがそれをされたら、まぁ 堕落しますよ(笑) そんなちゃんとした人間じゃないんで(笑)
そういうことがわかっているお金持ちの有名人で、「子供に財産を残さない」とか公言してる人もいますよね。
あ、で、ちょっと話は変わりますが、私、個人セッション(心理セラピー)をしていると、親からお金をもらい過ぎて、どうにも動けなくなっている方の話ってよくお聴きするんですね。
たとえば、親から定期的にお金をもらっていて、それで生活が成り立っちゃうから、
無職だけど、長い間就職活動をちゃんとやってないとか、
給料が低い仕事をしているけど、転職活動をしてないとか、
長年ダラダラした生活から抜け出せなくなっているとか、
そんなことで相談に来る方ってけっこういらっしゃるんです。
で、そういう悩みってですね、なかなか抜け出すのが大変なんですよ。
というのは、親は「かわいそうだから・大変そうだから」ってお金を渡し続けているわけですけど、それを長くやり続けちゃうと、子供を弱らせちゃうんですよね。
お金をもらっているほうは「自分でなんとかしないと!」という気が失せてきますから。
でも親からすれば善意でやってると思っているから、お金を渡すのをやめないし、お金をもらっている本人も、お金をもらっちゃえば、なんだかんだ楽だから、
親に「お金はもういらない」とかって言い出せなくなるんですよ。
で、本人は親に甘えて動かない自分を責めるわけですけど、自分を責めていれば、やるべきことをやらなくて済むんですよね。
なので、本人は「自分を責めるのがツラい」みたいなこと言われるけど、結局、自分を責めているほうが、やるべきことをやるより楽なんですよ。
つまり「自分を責める」って本人にはメリットがあって、自分で選んでやってるんですね。
ということで、親からお金をもらい過ぎて、どうにも動けなくなっている方って 、こんな感じで状況が二重三重に絡み合って硬直しているので、そこから抜け出すのがなかなか大変になるんですよ。
んー、そこそこ良い状態(親からお金もらえて生活が成り立つ)ってありがたいけど、変わるのが大変になるんだよなぁ。
むしろ、 (お金がなくなって)追い込まれたほうが、その時はツラいけど変わるのがカンタンなんだけどなぁ。
あ、で、ここからが今回本当にお伝えしたいことなんですど、そうやって親からお金をもらい過ぎて、どうにも動けなくなっている方って、本当に悩んでることは、
「自立していない」
ってことだと思うんですけど、
この「自立していない」ってことを、個人セッション(心理セラピー)の時テーマにしてしまうと、
最終的には、親からお金をもらうのをやめるとか、自分でちゃんと稼ぐとか、自立するために必要なことをやらないといけなくなりますよね。
でもそれをするのが怖いから、自分の本当の悩みに気づかないフリをするというか、親から定期的にお金をもらっていることは伏せて、別の悩みを言われることってけっこうあるんですよ。
そういう時、クライアントさんが「自立していない」という本当の悩みの代わりによく言われるのは、
「なにも楽しいことがない」
「生きている実感がわかない」
みたいな悩みなんです。
ではなんでそういう悩みを言われるのかというと、
「人生に当事者意識がないから」
なんですよね。
親からお金をもらい過ぎて、どうにも動けなくなっている方って、心の奥では「親がなんとかしてくれる」って思ってますから、「自分の人生に責任を持つ」っていう感覚が薄いんですよ。
でも、たとえば「プロジェクトの責任者」として何かを達成した時と、「プロジェクトの末端」として何を達成した時では、喜びが違うように、
当事者意識があるほど、楽しいとか、嬉しいとか、喜びって大きくなるものだし、
「○○になったらマズイ!」 って 苦痛から逃れるために動く時も、ツラい中なんとか前に進むから、
うまくいった時「心から嬉しい」とか、助けてくれた人のことを「心からありがたい」って実感できるものじゃないですか。
でも人生に当事者意識がない人って、「自分の人生に責任を持つ」っていう感覚が薄いから、そういう深い気持ちが味わえないんですよ。
だから「なにも楽しいことがない」「生きている実感がわかない」みたいな言葉が出てきちゃうんですよね。
「プロジェクトの末端」の意識しかないのに、「プロジェクトの責任者」のような気持ちを味わいたいと思っても、そうはいかない。
つまり「自立していない」という悩みと、「なにも楽しいことがない」「生きている実感がわかない」という悩みはつながってるというか、
人生に当事者意識がない人が持つ「セットの悩み」なんですよね。
エッ、「私、まさに親からお金をもらい過ぎて、どうにも動けなくなってます」ですって?
そ、そうなんですね。では最後にちょっとだけ架空の小話をしたいと思うのですけど、
まずは「子供の頃のあなた」をイメージしてみてくださいね。
あ、その子はどんな表情していますか?
で、その子がですね、今のあなたの前に座って、どんぐりを食べ物に見立てて遊んでいます。
あなたはその子に近づいてみると、その子のお腹から「クゥー」という音が聞こえてきます。
あなたは思います。
「この子に食べ物を持ってこないと・・・」
でもまわりを見渡しても、誰もいません。その子は、ぎこちない笑顔であなたを見上げています。
その時、あなたはお腹のあたりから胸のほうに、ある感覚がこみ上げてくるのを感じます。
「そうだ!私がこの子を食べさせないと! この子を食べさせられるのは、私しかいないんだ! そうだ、いつかお金に余裕ができたら、この子にケーキを買ってこよう!!!」
あなたは長い間カラダの血の通っていなかった部分に血が通ってくるのを感じます。そして、ケーキを買ってくる日のことを思い浮かべます。
「今日ケーキ買ってきたよーーー!!!」
あなたの声を聴いて、その子は歓声を上げながらあなたのところに駆けてきます。
そして、駆けてくるその子を抱きしめると、喜びと暖かさが伝わってきます。
それでは今回はココまでにします。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
また次回お会いしましょう!